心療内科と精神科

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はじめに

札幌市の皆様は、もしも自分やご家族のメンタルヘルスに気がかりなこと、心配なことが出てきたとしたなら、誰に、どこに相談しますか?おそらく、どこかよいカウンセリングルームはないだろうか、あるいは心療内科や精神科でよいメンタルクリニックはないだろうかと、情報を入手するためにいろいろなことを調べるはずです。うつ病にはどこがよいのか?不安障害は?PTSD(心的外傷後ストレス障害)は?摂食障害は?

このページは、札幌市内にお住まいの方々のために、精神科や心療内科に関する情報を提供する目的で書かれたものです。メンタルヘルスに関する困難を抱えているご本人やご家族のために、医療機関の探し方や、メンタルヘルスの知識を提供している便利なウェブサイトの紹介など、さまざまな情報が網羅されています。以下に目次を示しておきますので、どうぞご参照ください。

もくじ
*札幌で心療内科や精神科のメンタルクリニックをお探しの方へ
*精神科受診の抵抗感を和らげるための心療内科?
*類似点と相違点について
*薬を飲むことが不安な人のために

では、どうぞご覧下さい。かなりの長文になっていますので、お時間のあるときにゆっくりお読みください。なお、医療機関の検索サイトなどをご紹介しますが、検索されたメンタルクリニックや病院で実際に提供される医療サービスの内容や質について、当オフィスは一切関知しておりません。情報の詳細については、ご利用される方が各機関に直接お問い合わせくださいますようにお願いいたします。

札幌で心療内科や精神科のメンタルクリニックをお探しの方へ

北海道の医療情報が検索できる便利なサイトがあります。全部で三つご紹介します。まずはこちらの北海道医療機能情報システムです。これは、平成18年の医療法改正によって導入された医療機能情報提供制度(医療情報ネット)に基づいて運用されているもので、国民が医療機関を適切に選択できるように支援することを目的としています。札幌市内で精神科や心療内科の病院・クリニックをお探しの方は、このサイトを利用することをお勧めします。とても便利です。

 

 

この北海道医療機能情報システムのトップページにアクセスすると、その画面には、「病院・診療所・歯科診療所・助産所一覧」のカテゴリーと、「薬局を探す」のカテゴリーがふたつ並んでいます。皆様は、前者の「病院・診療所・歯科診療所・助産所一覧」のカテゴリーの中にある五つの項目から「医療機能で探す」を選択してクリックしてください。次のように画面が変わります。

 

 

では、今回はここにある「対応することができる疾患・治療内容から選択」というカテゴリーの中から「精神科・神経科」を選択してクリックしてください。画面が変わります。

 

 

ここには30個近くの項目が並んでいます。たとえば「精神療法」「心身医学療法」「神経症性障害(強迫性障害、不安障害、パニック障害等)」「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」「思春期のうつ病又は躁うつ病」「摂食障害(拒食症・過食症)」「発達障害(自閉症、学習障害等)」「アルコール依存症」「薬物依存症」などがあります。自分が求めている医学的サービスに該当する項目にチェックを入れて(複数選択可)、「次へ」のボタンをクリックします。ここでは「精神科・神経科領域の一次診療」を選択してクリックしてみましょう。画面が変わります。

 

 

まず「診療日を選択」の項目は、「指定なし」を選択しましょう。

その下に「市区町村の選択」があります。「石狩」「渡島」「桧山」「後志」「空知」「上川」「留萌」「宗谷」「網走」「胆振」「日高」「十勝」「釧路」「根室」の各管区が並んでいるので、札幌の方はここでは「石狩振興局」にチェックを入れましょう。この「石狩振興局」のカテゴリーには、札幌市内の「北区」「中央区」「東区」「白石区」「豊平区」「南区」「西区」「厚別区」「手稲区」「清田区」の他にも、「江別市」「千歳市」「恵庭市」「北広島市」「石狩市」「当別町」「新篠津村」も含められています。

さらにその下に「診療科目の選択」カテゴリーがあります。

 

 

ここは、下から三番目のカテゴリーの「精神科系」にチェックを入れてください。すると「心療内科」「精神科」「神経科」「その他(精神科系)」の下位項目すべてにチェックがつきます。ここで「検索」ボタンをクリックしてください。

 

 

検索結果が出ました。2019年5月現在で、133件の医療機関がヒットします。一覧にある医療機関名をクリックすると、各機関の詳細な情報を見ることができます。「医療機関名」「管理者名」「所在地」「電話番号」「診療科目」「診療時間」などです。件数が多すぎる場合には、さらに条件を絞り込むことも可能です。医療機関の中で薬物療法などの医学的治療と合わせてカウンセリングも受けてみたい方は、「精神療法」「心理療法」などのカテゴリーもありますから、そこにチェックを入れることをお忘れなく。なお、いまお読みのこの記事は特定の医療機関について紹介するものではありませんので、画像の中の医療機関名などを消去して掲載しています。どうぞご了承ください。

あと二つ、これもまたとても便利なサイトをご紹介します。

次は、日本精神神経科診療所協会に所属する北海道精神神経科診療所協会の「診療所一覧(札幌市内)」のページです。ここには、札幌市内にある精神科クリニックが60件ほど紹介されています。各クリニックのホームページにリンクされていますから、クリックするだけで目的のクリニックの情報に直接アクセスすることができます。

 

 

最後に、日本精神科病院協会の「病院検索」のページです。ここにある検索項目の「都道府県」欄に「北海道」、「住所」欄に「札幌市」を入力して、その他の付加項目をニーズに応じていくつかチェックしてから検索ボタンをクリックします。札幌市内にある入院施設を備えた精神科病院を知ることができます。もちろん、各病院のホームページにリンクされています。

 

 

いかがでしたか?実際に検索してみて驚いたのですが、札幌圏には精神科や心療内科を診療科目として標榜する医療機関が、とてもたくさんあります。想像以上でした。メンタルヘルスに何らかの不安を抱えていらっしゃる方で、札幌市にお住まいの方は、病院やクリニックを受診するときには100件を超える中から選択することになるでしょう。ここではおすすめのメンタルクリニックや評判などについては書きませんでしたが、自分のニーズに少しでも合った条件のクリニック、医師が見つかるとよいですね。ネット上に書き込まれたクチコミには偏りがあるでしょうから、あなたにとっての医療機関としての良し悪しは、やはり実際に受診してみて直接ご自分の目でお確かめください。

精神科受診の抵抗感を和らげるための心療内科?

皆様はご覧になったことがありますか?厚生労働省が、国民のメンタルヘルスのために、とても有益な情報ポータルサイトを開設しています。それは、こちらの “知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス” です。自分やご家族のメンタルヘルスのことが気になり、いろいろなことが知りたくなったら、まず読むべき記事がたくさん書かれています。ぜひご覧ください。

 

 

サイトの内容を少しだけ紹介しましょう。医療機関の受診を考えているのだけれども、精神科がよいのか、心療内科がよいのか、神経内科がよいのかよく分からないという方は、このサイトの「医療機関の探し方・選び方」のページにある項目「医療機関の選び方」がとても参考になると思います。こちらにリンクしておきます。「医療機関の選び方」と書かれたところにある “↓続きを読む(折りたたむ)”をクリックしてください。とても分かりやすく解説されているので、疑問が解けるかもしれません。

 

 

それにしても、このサイトの「探し方・選び方」が書かれたのには訳があるようです。そこにはこう書かれています。

「医療機関の看板に書かれている診療科目名がいろいろなので、どこに行けばいいか迷われる方も多いと思います」

確かにそうです。診療所(クリニック)や病院の看板には、心療内科、精神科、内科、などの診療科目が複数掲げられているところが少なくありません。そして、こんなことも書かれていました。

「看板に書かれている診療科目名がばらばらなのは、「精神科」と書かれていると受診するのに抵抗を感じる方が多いためです」

これを読んで「なるほど」と思いました。診療科目として心療内科と精神科を同時に掲げている医療機関がずいぶん多いなと常日頃から感じていたのは、錯覚ではなかったようです。上記の文章からは、精神科のみ標榜すると患者さんたちが受診するのに抵抗を感じてしまうだろうから、同時に心療内科も標榜して安心感を与える意図があるのだと、そんな風に読み取れなくもありません。たしかに「精神科に通院している」よりも「心療内科に通院している」の方が口にしやすいように思います。日本生産性本部メンタルヘルス研究所のウェブサイトにあるQ&Aにも、「残念なことですが、精神科に対する偏見は年配者を中心としていまなお根強いのが現実です。そのため、多くの精神科医は、「精神科・心療内科」あるいは「心療内科・精神科」と、両者を併記して開業しています」と明記されています。ということは、両者を併記しているメンタルクリニックを運営する医師は、心療内科医よりも精神科医の方が多そうだということが理解されることでしょう。

ここから、いろいろな疑問が湧いてくるのも事実です。いったい精神科と心療内科はどこが違うのだろうか?共通点はどんなところにあるのだろうか?心療内科医と精神科医の治療には、どんな違いと共通点があるのだろうか?

ここで紹介している「医療機関の選び方」には、精神科あるいは精神神経科は、うつ病、統合失調症、神経症性障害などの「こころの病気」を対象にすること、心療内科は、心理的な要因で身体の症状(胃潰瘍、気管支ぜんそくなど)が現れる「心身症」を主な対象にすることが書かれています。なるほど、対象がちょっと違うようです。ここから考えてみたいのは、心療内科と精神科の類似点と相違点についてです。

類似点と相違点について

では、心療内科のお医者さんと精神科のお医者さんはどのように違うのでしょうか?この疑問に対して、久住一郎先生(北海道大学大学院 医学研究科 精神医学分野)は、「心療内科医は、元々身体的疾患の診断と治療を専門としながら、こころの問題に十分配慮しながら診療を進めている医師であり、精神科医は、元々精神障害の診断と治療を専門としながら、身体的な問題に配慮しながら診療を進めていくことができる医師です。両者ともベースは異なっていても、心身相関の問題を扱う点では共通しており、この領域に十分精通しています」と述べています。

精神科医と心療内科医は、教育のベースつまり医師として専門的トレーニングを受ける領域は異なるものの、心身相関を視野に入れて治療にあたることが共通しているようです。言い換えると、精神疾患の側から入って身体を視野に入れるのが前者で、身体疾患から入ってこころを視野に入れるのが後者ということになるのかもしれません。対象とするのは、繰り返しになりますが、前者がうつ病、統合失調症、神経症性障害などの心の病で、後者が心理社会的要因が身体に大きな影響を及ぼすと考えられる心身症やストレス関連性疾患ということになります。

少しずつ違いが見えてきました。もう少し考えてみましょう。では、心療内科と精神科を分ける究極の一線は何なのでしょうか?

東北大学病院心療内科のウェブサイトに、このような趣旨の説明があります。心療内科と精神科を分ける一線となり得るのは、患者さんが呈している一定の症状の有無です。それは、①妄想、幻覚、②自傷、他害の二つです。これらの症状がある場合、本人の自己決定権が一時的に剥奪される医療保護入院などによるケアが必要になるケースがあるので、そのようなときには精神保健指定医である精神科医の出番となるのです。

精神科と心療内科の違いについて何となくイメージできたでしょうか?違いばかり強調してきた感じがしますので、最後に類似点についても触れておきましょう。精神科ではこころの病を、心療内科では心身症を主たる対象とするわけですが、心療内科では身体の症状を伴う精神疾患も対象としているところがあるようです。このように考えると、うつ病や不安性障害などのストレス関連疾患はいずれの診療科でも治療の対象としているわけで、かなりの部分が重なり合っていると考えることができます。先ほど引用したメンタルヘルス研究所のQ&Aにも、心療内科を標榜するクリニックであれば(精神科はもちろん)、「うつ病などにはほぼ対応していると思ってよいでしょう」と書かれています。

要約すると、メンタルヘルスに関する相談やこころの問題の治療を求めて医療機関を受診する場合には、さしあたり「精神科」でも、「心療内科」でも、「精神科・心療内科」でもよいでしょう、ということになりそうです。たとえば、自分がうつ病だと思って精神科を受診して、結果として身体疾患が基盤にある心身症が疑われた場合には心療内科が紹介されるでしょうし、うつ病の治療のために心療内科を訪れて、精神科的な治療が必要な重度のうつ病が疑われた場合には精神科が紹介されるはずです。ですから、最初の入り口としては、どちらでもよいのです。もちろん、「心療内科・精神科」の医師が精神科医であれば、典型的な心療内科的疾患(たとえば潰瘍性大腸炎などの心身症)以外は幅広く対応してくれるはずです。

ご参考のためにリンクしておきます。こちらが日本心療内科学会の登録医・登録指導医の一覧です。

 

 

このページには北海道の医師が登録されているのですが、そのほとんどが札幌市内のクリニックに勤務されているようです。ここに登録されている医師は心療内科医です。2019年5月現在、20数名が登録されています。厚生労働省が定期的に全国の医師数などの医療統計を公表していますが、精神科医よりも心療内科医の方が圧倒的に少ないこと、前者が増加傾向にあることが分かっています。では、札幌の心療内科医の診察をお求めの方は、こちらを参考にして医療機関に問合せすることをお勧めいたします。どうぞご活用ください。

薬を飲むことが不安な人のために

過去に精神科受診歴のある相談者の方から、薬を飲んだことがあるものの人生を生きる上での問題の根本的な解決には至らなかったというお話を聞くことがあります。しかし、服薬していた期間は精神的に少し楽になっていたと述べる方は少なくありません。それから、受診歴がない相談者から耳にすることがよくあるのは、精神科の薬を服薬することに対する嫌悪感や、服薬することによって生じる副作用への恐れ、継続的な服薬によって生じる薬への依存性の形成に対する恐れなどです。もちろん、薬漬けになった精神科薬害被害者たちの声は、ネット上に溢れています。精神科の薬に対する多面的な視点からの記述は、たとえばこちらのウィキペディア「精神科の薬」をお読みください。参考になるはずです。

服薬することによって症状が改善し、社会復帰できる場合がそうなのですが、精神科の薬から恩恵を得る人たちはたくさん存在しています。しかし、反対にリスクにさらされてしまう人たちが存在しているのは、紛れもない事実のようです。服薬の危険性と有効性のはざまで、飲むべきか、飲まぬべきか、当事者にとってこころは揺れ動いてしまうに違いありません。そのような意味で、できれば薬を飲まないで改善したいと思うのは、心情としてとても自然なことであると思います。

たとえば、強制的な入院措置などが必要なほどに完全に判断力を欠いた、精神的に錯乱した状態にある方にはあてはまらないのかもしれませんが、基本的には、薬物療法を受けるのも受けないのも本人次第であると言えます。これは投げやりに言うのではありません。倫理的な視点から言っても、相談者の主体的な自己決定権こそが尊重されるべきと考えられるからです。

少し広い文脈で考えてみましょう。現代の精神医学は生物学的精神医学が主流になっています。この医学モデルによると、たとえばうつ病はセロトニンやノルアドレナリンなどの脳内神経伝達物質の減少が原因であると考えられています。これをモノアミン仮説といいます。この仮説に基づいて開発された薬が、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)です。薬理作用としては、これによってセロトニン濃度が高まり、その神経伝達能力が向上することにより、抗うつ作用が示されると仮定されています。一定の効果が認められていますが、もちろん副作用もあります。たとえば、アクチベーション・シンドローム(賦活症候群)による他者への攻撃性の高まり、自殺念慮、不眠、肝機能障害、徐脈、血圧低下、その他が報告されているようです。

生物学的な医学モデルに基づいたケアが行われるかぎり、うつ病の治療法としては、薬物療法が必須であると考えられます。特に重症のうつ病の場合には、薬物療法なしに認知行動療法のみで対処することは推奨されていません。つまり、薬なしにうつ病を治療することは、医学モデルの考え方ではほとんど想定されていないのです。カウンセリングなどの心理的支援が行われるとすれば、それは治療を目的としたものではなくて、あくまでうつ病の発症を予防するため、あるいは回復後の再発を予防するためという予防を目的としたものか、薬物療法による効果を維持するための補助を目的としたものなのです。

生物学的精神医学≒医学モデル≒薬物療法

あくまで私見ですが、この三者はセットになっていると考えるのがよいでしょう。このモデルに従うかぎり、薬なしにうつ病の治療を行うことは、考えにくいことなのです。ただ、1950年代から1960年代のことですが、伝統的な精神医学の疾患論を否定する反精神医学の立場が現われました。この立場の精神科医の中には、トーマス・サスのように薬物療法を否定する人も存在していました。その否定の背景には、精神疾患自体が作られた神話であり、そのような病気など存在しないという主張があります。病気ではないので薬は無用という論旨です。

問題は、薬を飲んでうつ病を治すのか、薬を飲まないでうつ病を治すのかという二者択一ではないように思われます。すでに述べたように、そもそも医学モデルの枠組の中では、後者はほとんど想定されていません。相談者の皆様が選択できるのは、うつ病の患者として医学モデルの中で治療を受けるのか、あるいは悩み苦しみをうつ病ではなく人生を生きる上でのつまずきとして理解する、医学モデル以外の援助を受けるのか、どちらかということになるでしょう。もちろん、服薬しながら医学モデル以外の援助を受けること、つまり両者を併用することは十分に可能であると思います。

薬は精神科医との関係性の中で、信頼関係の中で処方されます。あなたがさまざまな症状を伝え、その訴えを聞き取った医師が症状緩和のために最適な薬を提案し、説明と同意をへて、あなたは十分に納得した上で服薬することになります。それにもかかわらず、服薬に対する不安や恐れは完全に消え去ることはないでしょう。ましてや、はじめて精神科の薬を服薬するとなればなおさらのことです。

薬はたんなる物質です。しかし、相談者はたんなる物質を口にするわけではありません。薬には一定の効果もあれば副作用もあり、なおかつ精神科医との関係性のコンテクストの中で服薬するのです。二人のあいだに安心できる温かみのある信頼関係があれば、相談者は服薬に関する不安を乗り越えて薬を口にすることができるかもしれません。メンタルクリニックで治療を受けたいが不安なので薬は飲みたくないという方に言えることがあるとすれば、お医者さんと十分に話し合って信頼関係を築くことができれば、少しだけであっても服薬に対する不安や恐れを和らげることができるかもしれないということです。

皆様にはいろいろな選択肢があります。心療内科や精神科に通院して、服薬しながら治療を受けることもできます。家族や、友人や、心理カウンセラーなどの人的なサポートを受けることもできます。こちらの記事「うつ病かな?そんなときには心理カウンセラーに相談するのもよいでしょう」をぜひ参照してください。また、周囲に助けを求めるだけでなく、セルフケアを行うこともできます。これから通院をお考えの方は、できるかぎり自分のニーズに合ったクリニックを探してください。あなたにとってよき精神科医・心療内科医と出会えますように。

おわりに

札幌市内の心療内科や精神科などのメンタルクリニックをお探しの皆様のために、便利な検索サイトを紹介したり、ちょっとだけ専門的なことも書かせていただきました。ご参考になれば幸いです。ただ、臨床心理学を専門とする者が精神医学や心療内科学について解説したものですから、間違いや偏りがないか危惧しています。

2019年現在、全国的にみると、薬をまったく出さずに、あるいはほとんど処方せずに、もっぱら精神療法のみで対応しているクリニックがあるようです。もちろん保険の適用外です。このページでは特定の機関を紹介することはしていませんが、そのようなクリニックは人気があるでしょうから、長期間にわたる予約待ちを余儀なくされるのかもしれません。精神科医が薬を処方しないメンタルクリニックがあるとすれば、それはかなりの程度心理士のカウンセリングルームに似てくるような気がします。

いずれにせよ、できれば薬は飲みたくないという相談者の皆様の声は、切実なものであると思います。最近では、オープンダイアローグなどの画期的な方法が精神疾患に適用されており、薬を一次選択にしない精神科の治療法が一部に広がりつつあります。今後の精神医療の変化を期待して見守りたいと思います。

出典および参考資料

厚生労働省・知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/index.html

厚生労働省・医療機能情報提供制度(医療情報ネット)について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html

日本精神科病院協会の病院検索
https://www.nisseikyo.or.jp/hospital_search/hospital_search_Map.php?bm=70#

北海道精神神経科診療所協会「診療所一覧(札幌市内)」
https://hokuseishin.jp/sapporo/

日本生産性本部メンタルヘルス研究所Q&A
http://www.js-mental.org/qanda02.html

久住一郎(北海道大学大学院 医学研究科 精神医学分野)「こころとからだ」コラム心身医学,日本心身医学会
http://www.shinshin-igaku.com/everyone/column_02.html

東北大学病院心療内科「心療内科で診る病気」
http://square.umin.ac.jp/thkpsm/disease.htm

ウィキペディア・精神科の薬
https://ja.wikipedia.org/wiki/精神科の薬

日本心療内科学会・会員の皆様へ・登録医制度・登録医/登録指導医一覧・北海道
http://www.jspim.org/tomem/rds_07_01.html

全日本民医連・健康/病気/薬・抗うつ薬の注意すべき副作用
https://www.min-iren.gr.jp/?p=27508

 

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2019年03月31日