トポス心理療法オフィスのカウンセリング・コラムです。目次はこのページの下段にあります。このコラムは、私が北星学園大学の学生相談センターに専任カウンセラーとして在職していたときに学内でお話しした講話が中心で、そのほとんどは大学の文集『一粒の麦』に掲載されています。カウンセリングにたずさわりながら、日々考えたことを文章にしてみました。
内容的には、専門的な心理学の理論などに関するものはありません。日常生活を送るうえで大切なことを、人間の心に光を当てて、一人のカウンセラーの視点から綴ったエッセイ集です。このサイト全体を構成している大部分の文章は、サイト作成上のさまざまな理由があって少し硬質な内容になっていますが、このコラムは自分らしさが少しにじみ出た文章なっていると思います。少しだけでも、トポス心理療法オフィスとカウンセラーの雰囲気について知っていただく手立てになれば幸いです。
一般的に言ってコラムとは、評論やエッセイのかたちで綴られた記事のことで、それには書き手個人の意見が含まれています。私設心理相談室を開業しているカウンセラーたちが、そのようなコラムを書いて自分のウェブサイトに掲載する目的はさまざまでしょう。場合によるかもしれませんが、相談者のお話に耳を傾けているときのカウンセラーは、普段あまり自分の意見や考えを示さないようにしているはずです。というのは、相談者のお話をしっかりと聞き取って、そのお話をいろどっているお気持ちに触れることに専心しているからです。そのようなカウンセラーが、少しだけ自分の意見を示すことのできるひとつの機会がこのコラムです。コラムの文章には、書き手であるカウンセラー個人の人柄がほんのちょっとだけ姿を現わします。カウンセラーの持つ個別的な雰囲気が、それを読む人にそれとなく伝わるのです。このウェブサイトにコラム欄を作ったのは、はじめてトポス心理療法オフィスにご相談を申し込まれる方に、何となくカウンセラーの雰囲気をお伝えしたかったからです。また、当オフィスの留守番電話に入っているアナウンスの声を聞いていただくのも雰囲気を知るためにはよい方法かもしれませんし、こちらのプロフィールもご覧ください。
時代的に、心理カウンセラーもSNSを活用して積極的に発信することが当たり前になっているようです。Twitterやフェイスブックをまめに更新して、ネット上に露出することによって、カウンセリングルームの宣伝活動を行っています。自分もそのようにして積極的な発信を行うべきなのかもしれませんが、ネットのスキルと言いますか、インターネット・リテラシーに乏しいことを自覚しています。そのようなわけで、積極的にネット上に発信することは控えて、むしろ日々のカウンセリングに専心しようと考えています。その意味で、このカウンセリング・コラムは、私なりの精いっぱいの発信になると思います。どうぞご覧ください。